エントリー

2018年06月の記事は以下のとおりです。

デサルフェータ―3号機(パーツ調整)

最初に設定したパーツではリンギングのピーク電圧は45V位となり十分なのだが周波数が20MHz位もあり共振周波数(2~6MHz)を大きく超えている

《前回の結果:2SK4021,1N5822,47μH》

D-1N5822-4021-47.jpg

このままでも効果はありそうではあるがCouper氏の記事を無視したくないので手持ちのパーツにて検証し調整を試みる

ダイオードの交換

リンギングはダイオードの逆回復時間(trr)が関係しているのだろうと思われ,Couper氏の回路で使用されているファストリカバリ―ダイオードだとGI826CT(trr=200nsとのこと)で約5MHzとなり辻褄があう

同様のダイオードは手持ちにないので,ある分だけでダイオードを交換して検証した

  Type VRRM(V) IF(A) VF(V) trr(ns) 備考
GI826CT FRD 100 6   200 オリジナル回路,入手困難
31DF2 FRD 200 3   30 代替で主に利用されている
C10T06QH SBD 60 11.1 0.66 不明 使用している人がいた
ER504 FRD 400 5 1.25 35 多く使用されている
1N5822 SBD 40 3 0.525 不明 そこそこ使用されている
以下手持ちの実験用
SB340LS SBD 40 3 0.44 不明  
11EQS03L SBD 30 1 0.45 不明  
SS2040FL SBD 40 2 0.4 不明 表面実装のため今回はパス
1N4007 整流 1000 1 1.1 不明 汎用
1S3 整流 30 1 0.5 不明 1N5817の代用品

FRD: ファストリカバリーダイオード
SBD: ショットキーバリヤーダイオード
trr: リカバリタイム(逆回復時間)

《SB340LS》 《11EQS03L》 《1N4007》 《1S3》
D-SB340LS-4021-47.jpg D-11EQS03L-4021-47.jpg D-1N4007-4021-47.jpg D-1S3-4021-47.jpg

リンギングの形は異なるが周波数は変動しなかった

実験したダイオードの逆回復時間は同じだと思えないのでリンギング周波数には影響が少ないということか

FET・コイルの交換

別のパーツの影響を確認(FETまたはコイル(L1)を交換)

《2SK2232》 《100μH》 《2SK2232,100μH》
D-1N5822-2232-47.jpg D-1N5822-4021-100.jpg

D-1N5822-2232-100.jpg

FETを2SK2232にするとリンギング周波数が約100nsの10MHzに変化した

2SK4021:RDS=80mΩ,Vth=1.5~3.5V,tf=15ns

2SK2232:RDS=36mΩ,Vth=0.8~2.0V,tf=55ns

周波数に関係しそうな仕様としてはtfか?

尚,コイルによるリンギング周波数の影響はなく(充電時間が同じなので)電圧が変動する

最終調整

決定したパーツ

  • なるべく共振周波数(2~6MHz)にしたいのでFETは2SK2232を選択
  • ダイオードは出力結果が同じで扱い易い1N4007に変更
  • コイル(L1)は47μH

これまでFETの動作クロックパルスはONタイムを4μsとし,発熱と消費電力を考慮しながら10kHz~20kHz間で調整する予定であったが,FETを交換したことにより電圧が落ち波形のキレが無くなったので再度ONタイムを調整

ピーク電圧と発熱を監視しながら最終的に4000Hz12μsとした

《10μs》 《12μs》 《15μs》 《1N5822,12μs》
R-1N4007-10us.jpg R-1N4007-12us.jpg R-1N4007-15us.jpg

R-1N5822-12us.jpg

1N4007でも1N5822の場合(最右)と遜色ないリンギングとなっている

デサルフェータ―3号機(準備)

既に半年も前から計画し車にデサルフェータ―3号機を取り付けようと思いながら時間が掛かってしまっている

まずは少しづつ準備してたことを整理してみる

原理

Alastair Couper氏が雑誌に発表した記事を見直す

  • 鉛蓄電池は充放電すると電極に硫酸鉛の結晶が付き(サルフェーション)劣化して寿命となる
  • 硫酸鉛の結晶には共振周波数(2~6MHz)があり,鉛蓄電池にパルス(2~6MHz)をかけることで硫酸鉛の結晶を溶解させ性能を回復させる方法が発見された(実際は別件の実験中に効果を発見したらしい)
  • 12Vの鉛蓄電池に2~6MHzで30~50Vくらいのパルスをかけることで徐々に改善されていくが,実際の回路では直接鉛蓄電池に高周期のパルスを加えることは難しいので,コイルの逆起電力によるリンギングを発生させる
  • このリンギングを共振周波数(2~6MHz)になるよう調整しサルフェーションを除去する
  • 共振周波数は3.26MHzであるとの説がある
方針
  • デサル動作をエンジン始動中のみだと短すぎるのでバッテリー電圧をチェックしながら常時動作させる
残容量(%)
電圧目安(V)
備考
100 12.6  
  75 12.4 ※1
  50 12.2 ※2
  25 12.0  
  • 動作終止電圧を※1と※2として切替られるようにする
  • 電圧チェックもあるため555の代りに融通の利くAttiny13aを使用する
回路

基本回路は以下のとおり(部品は暫定)

Desulfator_3.png

部品選定

以下の主部分の部品は調整予定で実験後に決定する

部品名 仕様 備考
D1 1N5822 ショットキーだがER504と同程度のカバリータイムで順方向電圧損失が少ないので採用
FET 2SK2232 2SK4021と検討
L1 100μH 47~220μH位で実験予定
L2 470μH 680μHでも良い
L3 1mH 決定
C1 470μF 100μF~で実験中,セラミックコンデンサに置き換えたいが・・・
調整内容

(1)L1の磁気飽和までの時間

FETのON時間になるがL1が飽和するまでONにすると部品が破壊されるので最大時間は知っておく必要がある

調べてみても(頭悪いし年のせいもあり)良く理解してないけど,コイルに最大電流から63.2%まで減衰したところが時定数となり,時定数×5で約100%(つまり飽和)となるようなので,時定数を求めれば大体の時間が判るはず

  時定数=L(H)/R(Ω) (注)Lの抵抗もRに含む

L1を充電の際のRは僅かで約1Ωだろう(100μHのコイルは0.1ΩでFETが0.5Ω位,尚充電ではL2も絡む)

なので,100μHだと100μs×5=500μsと考えて良い

充電されたコイルの放電は充電時間と同じになるので充放電を含めた時間は1クロックタイムを超えてはならない

(2)FET

リンギングピーク電圧が40~60Vあるので余裕の電圧耐性があってスイッチングスピードが速いのが良いのかと思うのだけど実験してみないと判らない

(3)Attiny13a

FETに切れの良い電圧(一気に高電圧等)を掛ける方がリンギングを発生しやすい(本来リンギングを発生させないようにする)

555で制御する場合12VをFETに掛けていたので,AVRの5VのPWM制御でも問題ないか確認する必要がある

5Vでよろしくないなら12Vをドライブすることになる

(4)C1

リンギングピーク電圧を上げるために容量アップしてる傾向があるのだけど実際のところはどうなのか?

実験結果

パルス発生器も改良して実験

IMG_20180616_131220917.jpgIMG_20180617_180937348.jpg

(1)FETに与えるON時間は3~4μs

これまで7μs位のON時間を与えていたので5~10μsの変動で確認

やはり7μsを超えるとD1,L2の発熱が酷く80℃位になってしまう

そこで思い切って5μs以下に下げてみると,4μsまでは7μsと変わらないリンギングを発生できた

3μsにするとパワーが落ちているようで発熱がほとんど無い4μsがベストのようだ

(左:2SK2232-100μH-3μs,右:2SK2232-100μH-4μs)

2232-100uF-3us.jpg2232-100uF-4us.jpg

(2)FETを2SK4021に変更

次に2SK2232と2SK4021で異なるのか比べてみると,明らかに2SK4021の方がピーク電圧が高くなったので変更

FETに与えるON時間は2SK2232の場合と同じく4μsの方が良さそう

(2SK4021-100μH-4μs)

4021-100uf-4us.jpg

ここで耐圧は低いが安価でON抵抗が低い2SK4017を試したみたところまったくリンギングが発生しなかった(RDSが関係するのか?)

(2SK4017-100μH-4μs)

4017-47uF-20k-3us.jpg

(3)AVRで問題なし

5V駆動で問題なさそうだ

(4)220μF以上なら問題なさそう

200~400μF位でしか確認してない

100μFでも問題ないか別の機会で確認する

(5)L1を47μHに変更

FETに与えるON時間が4μsで十分ということはL1も小さくて問題ないということになる

そこで10μHでも十分そうだが余裕のある47μHで試してみたところ良好だったので変更(100μHよりピーク電圧が上がったようにも思えるがオシロがへぼなので確証が得られていない)

(左:2SK4021-47μH-3μs,右:2SK4021-47μH-4μs)

4021-47uF-3us.jpg4021-47uF-4us.jpg

基板に実装(2018.6.17)

実験はブレッドボード上だったので接触抵抗が入り正確なデータ取得とはならない

なので実験用のボードに結果を実装して確認した

部品名 仕様 備考
D1 1N5822 決定
FET 2SK4021 決定
L1 47μH 100μHから変更
L2 220μH 470~680μHから変更
C1 440μF 220μF × 2個
IMG_20180617_175207715.jpgIMG_20180614_192634454.jpg

newBoard-1.jpg

newBoard-2.jpg

ピーク電圧は45V位まである

リンギング周波数は0.05μs位で20MHzとなり少し高いか

ページ移動

  • 前のページ
  • 次のページ
  • ページ
  • 1

ユーティリティ

タグクラウド

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

Feed