エントリー

3Dプリンタのダイレクトエクストルーダー化

時間が出来た事もあり3Dプリンタの改良で保留になっていた「ダイレクトエクストルーダー化」をやろうって事で始めた

ついでにホットエンド周りのFANを大幅に改良しようとしたが(効果的な改良でもないので)途中で断念し現状の形に追従する形とする

IMG_20230704_191627.jpg

材料

ダイレクトエクストルーダーを構成するための台座を印刷するかアルミを加工するか考えていたが結局Ender3用のアップグレードキットを購入して利用

IMG_20230705_100501.jpg

このままでは付かないのでホットエンド周りの構成パーツは,以下の台座イメージをFreeCADに取り込んでパーツを合わせ設計

IMG_20230705_213329.jpg

ステッピングモーターやデュアルドライブエクストルーダーはTITAN化する既に購入済

PETG

熱に弱いPLAは使用できない場所なのでPETGを久々に使おうとしたのだけどCuraの設定を失っていたため設定調整で時間を消費することになる

更にヒートブロックとノズルの隙間から溶けたフィラメントの漏れが発生し印刷物に影響を与える

IMG_20230706_111130.jpg

PLAでは発生していなかったのでフィラメントの成分の違いで石油系の方が分子が小さいせいなのか?

ヒートブロックを3回も交換することとなるしサポート材は取りにくいし加工も困難なため満足できる印刷物ではない

IMG_20230709_090207.jpg

ABS

しかたないのでPETGを諦めABSで作ることにした(PETGで印刷した分は暫くは補修用として保管)

IMG_20230709_085928.jpg

ABSの方が印刷は楽だったが次の問題がでるのを避けられない

良く言われるビルドプレートへの密着だが,これは8㎜プリムと(フロート)ガラス+ケープ(一度噴射すれば他のフィラメントにしない限りかなりの期間必要なし)で問題無し,逆に冷えないと取れない位で無理やり引っ張って造形物が破壊されることもあり慎重にプリムから剥がす必要がある

積層途中に隙間ができるのは,おそらく冷える際の縮小のせいで場所は特定できないが上部の途中での発生が多いようだ(必ず発生するということではない)

ABSなんで後でアセトンで溶かして隙間を無くせるし補強するならエポキシ接着剤を塗るのも良い(PLA,PETGでは効果が薄い)

試作品の確認

作製したホットエンドカバーと周辺を台座に組んでみて確認

IMG_20230709_093905.jpg

裏側

IMG_20230709_094054.jpg

改良点は以下の3点

  • ホットエンドカバーが2点止めだと固定が甘いので3点止めにする
  • レベルセンサーをホットエンドカバーに付けると不安定なので金具である台座に付ける
  • ホットエンド周りのメンテナンスのためホットエンドカバーのみ取り外せるようにする

対応版

IMG_20230710_122526.jpg

FANの電源ケーブル

今回2つのFANを交換するが電源ケーブルの長さ(500㎜必要)と取付先XHコネクタの極性(コネクタ止め上で右赤)が逆なので修正する

IMG_20230710_131951.jpg

左:積層フィラメント冷却用のダクトFANはケーブル延長(実際はケーブル交換)

右:ホットエンド冷却FANはケーブル延長と極性修正(FANが分解できないので延長)

IMG_20230710_141155.jpg

組み立て

必要なパーツの準備ができたので組み立てる

ホットエンドを外しタイミングベルトとプーリーを緩め取り外し,ダイレクトエクストルーダーの台座を付け構成パーツを取り付けていき完成

タイミングベルトの取り外しと取り付けが少し困難なくらいなのとボーデンチューブの調整(今回は70㎜)が大変なところかな

IMG_20230710_182626.jpg

動作確認すると問題が2点見つかり調査,改良することになる

(問題1)ステッピングモーター

デュアルドライブエクストルーダーに付けたステッピングモーターは別途購入した物で接続ケーブルから極性が逆になっていることに気付く

IMG_20230710_182656.jpg

延長コネクタが付いていたので接続するとEマークが赤線に接続されることになる

逆転してもファームで正逆を設定できるので動作させてみたところ,やはり逆転したのでフォームで正逆反転してみたが逆転しなかった

最悪はこれまで使用していたTITANのステッピングモーターに交換することを考え取り出して動作させてみると正常な回転であることを確認

(TITANに付属していたステッピングモーター)

IMG_20230710_183159.jpg

(逆転するステッピングモーター)

IMG_20230710_183206.jpg

型番が同じなのに・・・困ったもんだ

結局,ダイレクトエクストルーダーを再度取り外すのも大変なのと(使うことはないと思うが)TITAN用エクストルーダーがバラバラになるのでケーブルを修正することにした

延長ケーブルの延長部分のコネクタがXHでない特殊なコネクタだったので修正しにくかったのだが,延長ケーブル以外に直接接続できる長いケーブルが2本付属(軸用のケーブルだと思う)してあったのも理由となる

IMG_20230710_191708.jpgIMG_20230710_193002.jpg

最初,赤黒のみ入れ替えたが動作しなくなったので,青緑も入れ替えて試したら回転するようになりステッピングモーターの回転方向は解決

後で気付いたが,黒緑,青赤が組み(+−) になっていたのだ(ステッピングモーターなので気付くべきだったが,元が全黒線でEマークだったのでGNDが共通と勘違い,壊れなくてラッキー)

(問題2)レベルセンサーの位置

ダイレクトエクストルーダーのステッピングモーターが前面から見て左付けタイプのため左側に付けるレベルセンサーの上のスペースが少なくなる

当初から判っていたので少し前になるようにしていたが15㎜位不足していてレベルセンサーが取り付けられないのでギリギリだが10㎜の六角支柱で取り付けられるようにした

IMG_20230710_182603.jpg

次にレベルセンサーを前にしたためホームポジションがビルドプレートより前に出てしまってセンサーも感知しなくなってしまった

IMG_20230711_091033.jpg

対策としてY軸のリミットスイッチを調整する(上の写真の位置はリミットスイッチ判定後に移動したホームポジション)

IMG_20230711_091130.jpg

取り付け位置を変更するためネジ穴を開けるのも位置的に大変なのでパーツを作製

IMG_20230711_180725.jpg

30㎜前になるようにした,スイッチはNOのみ使用

土台を印刷するため一時的にリミットスイッチの間に20㎜の板を置いてY軸リミットを誤魔化した

IMG_20230712_103828.jpg

配線が見えると見栄えが悪いのでフタを付けた

IMG_20230712_103714.jpg

ダイレクトエクストルーダー用のフィラメントガイドは作製中なのでフィラメントを上部の置くスタイルで使用中

新たな問題

ようやく改良が終わり3Dプリンタが復活したと思ったらOctoプリント用のラズパイZERO Wが突然不良になる

本体を検査した結果,壊れたようだ(原因は熱だと思われる)

(公式の確認方法)

  • USB電源だけ接続(μSDカードを含め全て取り外し)してCPUが熱くなったら異常
  • 電源用USBではないUSBとWindowsPCをUSB接続してWindowsがZeroを認識しなかったら異常

カメラ映像で別部屋での印刷確認が主でファームの設定用でも利用していたため使えなくなると非常に不便

復旧させるためネット検索してみると,ラズパイZERO Wは2が出たためか在庫があり2台購入(スイッチサイエンスは良心的な価格だけど,税込み¥2,640/台なんで高価な物になったもんだ

高価といえば,最近の3Dプリンタ関係のパーツはかなり値上がりしている

TRONXYの純正パーツなんかAliexpressでも10倍くらいになっているので誰も買わないだろう

xy2は汎用部品で構成されているので代用できるパーツがあるので良いが,そろそろ別機も考えておかないとやばいかな

ディップメータ発振用コイル作製

試作したディップメータの発振用コイルを揃えた

材料はφ10㎜の丸パイプに0.5㎜か0.35㎜のエナメル線を巻いてインダクタンスを調整,RCAケーブルから取り出したコネクタに取り付ける

IMG_20230701_205739.jpgIMG_20230624_154003.jpg

目安となるインダクタンスと巻き数(先にクリップを作っておくと便利)

インダクタンス目安(μF) 線材直径(㎜) 巻数目安 実インダンクタンス(μF) 実周波数範囲(MHz)
25 0.35 100 20.3 4.3~7.8
10 0.35 45 7.6 7.1~12.5
4 0.55 29 3.6 10.2~18.0
1.6 0.55 14 1.5 15.2~27.3
0.6 0.55 7 0.5 24.6~45.3

注)これより低い周波数はフェライトバーなどで透磁率を上げないと長くなりすぎる

IMG_20230630_082353.jpg

ケースを作り直したかったが3Dプリンタの調整中のためツマミのみ追加

IMG_20230703_152241.jpg

PLAプラスフィラメント(シルク銀)

既に一年以上前になるがPLAの黒フィラメントが切れたので購入しようとしたところ,価格面もあったのだがPLAプラスというPLAをより扱いやすいようにしたフィラメントを見つけたので使用していた

61WnEq8Ps-L._AC_SL1000_.jpg

これが結構優秀で,1つ挙げるとZ軸の0ポジションを設定する際に厳密に調整しなくても用紙を間に入れてそこそこ合わせれば良いということがある

Z軸の0ポジションは積層型の3Dプリンタでは超が付くほどの重要設定で,開き過ぎていると最初の1層目がプラットフォームに載らないということが発生する

1層目が載らないともう印刷は失敗でどうしようもない(逆に言うと1層目が付けば印刷物は出来上がる)

近づき過ぎているとフィラメントが載ったとしても薄くなるしフィラメント送りで負荷が発生して故障に繋がることもある(だろう)

このPLAプラスだと多少の開きがあっても(柔らかいせいなの?か)ちゃんとプラットフォームに載るので失敗することがない・・・少なくとも拙者はPLAプラスでは1層目を失敗したことがない・・・ということもあり評価の高いフィラメントである

今回,灰色(グレー)のフィラメントが無くなった

IMG_20230624_182435.jpg

ので,新しく購入するのにPLAプラスを選択することにしたところグレーが無いのでシルク銀を選択

711o2BH4X-L._AC_SL1500_.jpg

まあ,アルミ箱の代わりに見えるかなと理由もあり期待はしてなかったのだけど・・・(現在のところ)期待を裏切られた

IMG_20230624_154018.jpgIMG_20230624_154030.jpg

見栄えのするアングルが難しくて光源別で沢山撮影してみたが写真では表せそうにない

IMG_20230624_160105.jpg

IMG_20230624_160121.jpg

実際は写真以上にアルミっぽく観える

IMG_20230624_182409.jpg

先ずは即利用したいノブの印刷でお試しとなったが楽しみなフィラメントとなった

尚,PLAプラスの優位性である1層目印刷失敗無しは健在

ディップメーターの試作

昔から欲しかったディップメーターを試作

前々から構想はあってデジタルで作れば簡単じゃないか,つまりデジタルで発振・計測・表示って考えていたのだけど,ディップメーターの高周波出力はある程度でダウンするような作りにしないと駄目とのことで高周波回路を自身で考えるのは無理っぽいので制作記事を参考にした

参考にしたのは「CQ誌 2008年7月号の記事 ディップ・メーターの制作」で「やさしい電子工作教室」にも中身の確認はしていないが同じ記事が載っているようである(電子書籍で手に入るようなので紹介)

比較的多くの方が参考にして作製されているようで動作までのトラブルが少ないのかと思われる

材料

15年前の記事ということもあり必要なパーツの入手で困ったのは次のとおり

  • FET(2SK241GR):2SK241Yは手持ちにあったがGRも欲しかったのでAliexpressで購入(送料込み10個¥532)
  • ラジケーター:DAISOの電池チェッカーから取出して使うと安価となっているが既に入手不可.同等品はAmazonで¥1,000~¥1500程度(Aliexpressでも送料含むと変わらない)秋月電子では¥800(送料別)で手に入る.ジャンク箱にセリアの電池チェッカーがあったので利用(仕様が合わないので追加回路が必要)
  • アルミ・ケース:加工が面倒なので3Dプリンタで印刷し銅シートを裏側に貼ってシールドする.購入すると¥1,000程度の出費
  • その他:手持ちにあり
ラジケーター対応

必要なのは500μAの電流計で,DAISOの電池チェッカーは丁度良いみたいなんだけど,セリアの電池チェッカーはmAクラスらしいので確認してみる

max_curent.jpgmini_current.jpg

フルスケールが6.7mAで,中央が2.0mAだったので,ラジケータへの出力を2SC1815Yで調整(Vcc=9V,hFE=180として,Ic=5mAなので1kΩ+半固定 ,Ib=0.028mAあたりになるように100k~500kΩ半固定,バイアス不要)

動作不調ならATMega328+OLEDを使ってレベルメーターを作ることも考えていた

u8gライブラリで試作した例(u8g2では描画が遅くて実用にならなかった)

ユニバーサル基板に載せる

IMG_20230618_195717.jpg

パーツの追加や調整があるかもしれないのでランド基板にするのは止めた

ケースを作る

いつものとおりFreeCADで設計し印刷したところ反りが発生して何度も印刷することになる

3度目は確実と(忘れていた)ケープを使い,ドラフトシールドも追加

IMG_20230620_082259.jpg

多分ケープだけで問題なかったと思う(→)こんな感じに反る

ガラス+ケープは最強で剥がすのが大変

IMG_20230620_082229.jpgIMG_20230620_082639.jpg

ケースに収めてまずは完成(シールド未)

IMG_20230620_200433.jpg

(※)後でラジケーター調整用の半固定抵抗を載せている

動作試行

既製品の10μHで発信確認,発振用のコイルはRCAコネクタ(ケーブルから取出し)で交換可能にした

IMG_20230623_104410.jpg

テスト用LC:L=10μH,C=47pF,f=7.34127MHz

IMG_20230623_104700.jpg

実測値:L=15μH,C=46pF,f=6.05893MHz

IMG_20230623_131512.jpgIMG_20230623_131553.jpg

算出値と異なるがバリコンを回すとディップはした

ボリューム(つまみ無)で発振させておいてバリコン(白)を回してディップさせる

L=12μHならC=46pFでf=6.77408となるのだが,DM6243は誤差多いってことで自作Lメータで計測すると

IMG_20230623_200006.jpg

9.2μHだとf=7.7365MHzでもっと外れてしまったので要調整だな

改良予定
  • ディップ周波数の調整
  • 持ちやすいようにケースの幅を縮める
  • 発振用コイルの追加
  • ラジケーター(対応低)

ユーティリティ

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着コメント

Re:NOAA受信システム復旧
2025/06/11 from admin
Re:NOAA受信システム復旧
2025/06/11 from とおりすがり
Re:SDRplay社RSP1クローンを購入
2025/05/25 from 匿名希望
Re:Mozilla FirefoxではNHKプラスを再生できない件
2025/05/09 from Donabeyaki
Re:ATS-25を作製する
2025/03/23 from kazu

過去ログ

Feed